エネテクの現場から

2023.05.22 電気設備工事事業 再生可能エネルギー事業

積雪地域の太陽光設置について

いつもエネテクのブログを閲覧いただきありがとうございます。
西日本営業本部の岩本です。

本日は積雪地域の屋根上太陽光設置についてお話しします。

最近、東北地方や北陸地方など積雪地域への屋根上太陽光設置の問い合わせをよくいただきます。
が、いつも通り設計すると痛い目に遭います。

積雪地域の場合、以下の内容に注意して設計を進めます。

1.垂直積雪量を確認する
2.積雪仕様のパネル・架台(金具)を選定する
3.発電予測データに注意する
4.施工時期を確認する

 

1.まずお客様からご依頼いただいた現場の垂直積雪量を確認。

「〇〇県●●市 垂直積雪量」と検索すると、各自治体がホームページ等で開示していますので、
その数値を確認します。
ホームページ上で数値を確認できない場合は、直接各自治体に電話して確認します。

現状だと2.0m以上の垂直積雪量の現場は、屋根上に太陽光を設置することが非常に難しくなります。

 

2.積雪仕様のパネル・架台(金具)を選定する。

次に上記1の垂直積雪量の数値をもとに、積雪仕様の太陽光パネルや架台を選定します。

太陽光パネルは、メーカーによって高耐圧パネルといった製品も販売されており、
架台(金具)も積雪仕様の金具を販売しているメーカーがあります。

これらを組み合わせてメーカーに情報提供し、現場の積雪に対応できるか確認の上、設計を進めます。

 

3.発電予測データに注意する。

各種発電予測データを作成するソフトがありますが、
積雪量を考慮してデータを作成できるソフトはなかなかありません。

その際、あくまでも簡易的な手法ではありますが、
NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)が発表しているデータを確認し、
時期ごとにどれくらいの積雪があるか把握をすることで、どの程度発電に影響があるか確認することができます。

例えば以下記載のように石川県金沢の2月データを確認すると、
1日から23日まで毎日積雪深データが記載されているため、

積雪がある→この期間は積雪があることで太陽光が発電しないのではないか?
といった予測が可能です。

NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構) 日射量データベース閲覧システムより

太陽光の発電量は自家消費太陽光にとって非常に重要なデータのため、
事前に確認の上、お客様にお伝えする必要があります。

NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)
日射量データベース閲覧システムはこちら

 

4.施工時期を確認する。

太陽光設備を設置するにあたり、お客様に希望の施工時期を確認しますが、
現場の積雪を考慮し、こちらから施工可能時期をお伝えすることも重要です。

例えば先程と同様に石川県金沢の現場だと、
12月下旬から雪が降り積雪が始まるデータが出ておりますので、
それまでに太陽光設置工事と竣工検査・使用前自己確認検査を終了しておく必要があります。

NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構) 日射量データベース閲覧システムより

もしくは3月下旬以降、雪解けが始まり積雪が無くなったころに着工する案もあります。

雪が積もっていると、当然ですが作業進捗が遅くなるもしくは作業できない状態が続きますし、
使用前自己確認検査の中で、晴れている間に積雪がない状態でしかできない検査もあるため、
工期や工程についても、事前に把握しておくことが重要です。

 

以上が大まかな確認事項となります。

上記以外にも設計・施工において確認・注意することがたくさんありますが、
エネテクではこれまでの経験を活かして、打ち合わせ時からお客様にご説明の上、提案をさせていただきます。

積雪地域の太陽光設置についてご検討されているお客様は、是非エネテクにご相談ください。

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