エネテクの現場から

2020.11.30 保安保守管理事業 再生可能エネルギー事業

ドローンでの竣工点検

先日、東北地方の特高発電所の竣工点検でドローンによるIR(サーモグラフィー)検査を行いました。

最近では、10メガから100メガ弱程度の発電所のドローン点検を請ける機会が増えております。

弊社では、インスパイアという中型機種に加え、マトリスという大型機種も導入し、点検の内容によって使い分けております。

竣工点検では、重大な不具合が出ることは少ないのですが、やはり「クラスタ故障」はいつも一定数確認されます。

これは、工場の出荷時には問題なかったものが、船便の揺れ、トラックの輸送時の揺れ、施工時の何らかの衝撃などで、ハンダ部分が剥離しかかったり、剥離したりして、1クラスタがバイパスするということに起因すると思われます。

特高発電所のドローン点検で、クラスタ故障が見つからなかったことは記憶にないので、ドローンや、ソラメンテ・ソコデスなどでちゃんとした竣工点検をしていない発電所は、発電開始段階で多少の出力低下を内包したまま運転されていることになります。

もちろん、数の論理では枚数は少ないかもしれませんが、低圧・高圧(2メガ未満)の発電所でも同じことが言えます。

FITの初期案件では、需要に供給が追い付かず、太陽光パネルが不足して、はんだ付けを人力(手作業)で行っていた工場も多かったようですので、40円~32円案件でのクラスタ故障が突出している傾向もあります。

通常、クラスタ故障は33%の出力低下となりますので、20年補償がついているパネルではメーカー補償が受けられるケースが多いですが、メーカーも倒産したり、日本から撤退したりなど、そもそもの補償の交渉ができにくくなっている背景もありますので、一度も精密な点検を行ったことのない発電所は、せめてドローン点検だけでも早めにやっておく価値はあります。

さて、今回の現場では、手旗まで用意して、墜落防止などの安全対策をとって臨みました。

これは、ドローンが鳥に襲われたり、どのエリアを撮影しているかがわからなくなることを防止する意味でやっています。

赤白の旗を使って剣道の審判のようですが、やっている本人は大まじめです(多分)。

最近は東北地区の特高発電所の建設ラッシュが続いてますので、前回の東北新幹線ネタの続きではないですが、今回は「こまち×はやぶさ」の車両に乗りましたので、恒例の新幹線の連結部の写真も添付いたします。

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